19歳差。

相方との年齢差である。

 

この年齢差があり、僕は相方とは距離を今以上に近づけることができずにいた。

相方も僕との距離感を感じてはいたようで、このままの関係性に疑問も持つようになった。

お互いにこのブロックを外すことになる出来事について書いていこうと思う。

 

まずは相方の僕に対する印象からだ。

焼肉に行ったときがキッカケでガラッとイメージが変わったようだ。

 

それは某焼肉食べ放題のチェーン店に行った時のことである。

普段あまり食べない焼肉。

ガッツリと食べた。

 

そして食べ終わったので、出ていたお皿をまとめて寄せる。

 

実際に、これは言われるまで無意識だったが、確かに人によってする人しない人がハッキリと分かれる。

飲食店でのアルバイト経験があるので、受けて側も体験済みだが、印象は明らかに違う。

品が試される行為のひとつかもしれない。

 

「店員さんが片付けやすいようにまとめて寄せる」という行為。

 

当たり前のように行っていたので自然にいつも通りしただけである。

とはいえ、たったこれだけで相方の僕に対する印象はガラッと変わったとのことだ。

何が関係してくるかは分からないものだ。

しかし、印象が変わっただけとはいえ、特に相方の雰囲気が変わることもなく自然な交流が続いて行った。

 

一方、僕の仕事としてMLMを行っていたが、相方にも紹介することにした。

相方は元美容師だ。

オーガニックのシャンプー、水素のサプリは好感を持ってもらえた。

ただ、MLMの商品は高いので余程製品を気に入った人か、ビジネスとして行う人ではないと続かない。

 

そして相方はどちらも行わないものとした。

水素のサプリは特に気に入っていたので、持っている分だけあげることにした。

 

それから、MLMが少し変わり携帯電話と合わせる仕組みが考案された。

携帯を乗り換えてキャッシュバックをもらう。

そのキャッシュバック分をMLMの商品に当てるという内容だ。

 

当時はキャッシュバックの金額も高く、グレーな方法だったが乗り換えの違約金を取られない方法というのも存在した。

 

今では無理だが、当時はいい方法だと思った。

 

実際に行うかは両親とも決める為に、携帯の代理店をしている人(以後:代表)と会うことにした。

  • 本当にキャッシュバックは出るのか?
  • いつ出るのか?
  • 信用できるのか?

元々フランチャイズを行う予定だったが、こちらで一本化できないものか。

検討の結果行ってみることにした。

 

母はまだ疑っている部分もありましたが、僕や父も賛成したので了承してくれた。

 

携帯の代理店には加盟金が必要とのこと。

100万円でした。

 

しかし、元々考えていたフランチャイズの加盟金よりも安く、在庫不要というメリット部分しか目に入ってなく、何よりやってみたいという気持ちが先行していた。

 

実際に携帯はまだガラケーを使っている人が大半だった為、非常に印象が良かった。

 

契約書を準備したと連絡を受け、代表の元へ行くことに。

両親とも話しており、契約するという方向でいた為、この時は僕だけで会うことに。

 

契約書と言う割には、その場で作ったかのような簡易な印象を受けた。

何度も目の前で修正。

手作り感満載な感じだった。

 

サインをして印鑑を押したが、捨印まで押すようにと強く言ってきた。

当時の僕は捨印で困った経験がなく、言われるままに疑うことなく押してしまった。

 

すると凄く嫌な感じがして、心の声が聞こえてきたのです。

 

『よっしゃ!捨印押させた!もうこっちのもんだ』

 

『明らかに代表だ… 』

声の主は分かったが、その時点では危険信号になるとは思わなかった。

 

しかも当時は、ここまでハッキリ声が聞こえるようにはなかったので、

ハッキリと声が聞こえたことの方に意識は向いていた。

 

それから知り合いに紹介して回った。

内容に関しては、非常に好印象を持ってもらった。

 

人によっては、MLMの話をせずに携帯のことだけを話した。

携帯に関しては、ショップや家電量販店が主だったので、大半の人は初めて聞いた話ということで驚いていた。

 

反応も良かったので、遠方にする従兄弟達にも紹介してみた。

実際には、契約時期の関係で問題がない人は契約してくれた。

 

 

相方にも改めて携帯電話の方も紹介してみた。

すると、持ってなかったパソコンとポケットWi-Fiを購入することに。

 

そして、契約するだけではなく一緒にビジネスとしても行う人に関しては一緒に交流を深めていった。

食事やカラオケなど。

代表も含めて和気藹々としていたと思う。

 

気も緩み、明らかに調子に乗っていたと思う。

相方も見抜いており、『いつか痛い目合うだろな〜。』と思ったそうだ。

 

実際に相方が購入する際には、クレジットカードで一括購入希望だった。

しかし、記載方法として分割の方法しかよく分からなかったため、

代表に確認することにしたが、連絡がつかず。

 

普通は記載方法もよく分かっていない人物からは購入しようとは思わないだろう。

僕もそう思う。

しかし本当に分からなかった。

相方はこの時に、断ればいいがどういうわけか

『購入することで、この人を助けないといけない』

と思って購入したそうだ。

 

それから、相方の購入したパソコンとWi-Fiが届いたので設定することに。

 

しかし、相方の部屋では肝心の電波が届かず。

玄関の外まではハッキリと電波が届くのですが、

扉が遮断しているようで、家の中では窓際の方でたまに電波が入る程度。

動画はおろか、ネット検索もろくにできないレベルでした。

センターに確認してもダメで使えるようにする方法はなかった。

 

これでは使えないので解約しようと代表に連絡を取るも、

『キャンセルはできない』とのこと。

クーリングオフとしても、契約したところでないと対応してくれず。

本当に困った。

会社が同じ商材を扱っていても店によって代理店が違うからという理由だ。

その代理店が受け付けてくれないのでどうしようもない。

 

消費者センターにも相談したが、代表の名は有名で知れ渡っていた。

「またこの人か…」という。

常習犯だったようで、さすがに事前に消費者センターまで確認はしてなかった。

 

代表は常々言っていた。

『何かあったらショップの人に聞けばいい』

『聞いてもらえたらなんとかする』

 

結果は、

  • ショップも契約までは聞いても対応できない
  • 代理店としての責任を放棄している

『真逆ではないか。』

 

もう代表を通り越して、代表と契約している某通信会社に掛け合ってみた。

するとこの場合はキャンセルできるが、代表が管理する会社と契約しているように僕はなっているとのことで受付してもらえなかった。

決定権は代表にあるとのこと。

 

しかもまだ報酬発生は3ヶ月経ってからというもの。

 

「もしや払われないのでは?」

 

という不信感しか感じなかった。

 

お金だけとられるのではないだろうか?

その間、契約した人の元には、製品が届いていく。

 

相方にはキャンセルできなかった旨を伝えると同時に全容を話した。

すると相方は「分かっていた。」と。

 

『どういうこと?』

 

相方はサイキック能力の持ち主で、先のことが分かるというタイプである。

 

もちろん全部ではないが、ある程度、人の先々が分かり、ほぼほぼ当たる。

 

僕がこのようになることが分かっていたということ。

 

しかし、相方も被害に遭う。

どうして分かっていたのに、こういう行動をとったのか?

 

それは僕の為でした。

相方が僕の為に身を張って、契約の手段を取り、関係性を持つ。

 

また、相方自身も僕との関係を続けたかったからという嬉しいことも考えていたとの事です。

 

相方にかかる料金を僕が払うということを伝えた。

相方は当時の僕の経済状況を知っていたこと。

それに実際に契約は自分がしたから自分でお金を払うとのことで、お互いに何かもどかしさを感じながらも、それで承諾した感じになりました。

 

とある機会で以前一度だけ、代表が別のMLMをしていた人にも話をしていたとのことで、お会いできた方がいました。

 

その方もビジネスとして、考えたみたいですが、代表に対して不信感があるようで、報酬が減りますが、3ヵ月後でなく10日後に入るという方法を選んだそうです。

代表は70パーセントになるから、もったいない。

3ヶ月にしないかと進めてきたようでした。

 

実際これは後から聞いた話ですが、支払われなかったようです。

僕は親族にも紹介してしまったことと、大切な友人になんてことをしたんだと、

 

後悔。後悔。後悔。後悔。

 

の連続でした。

 

簡単に人を信じてしまい本当に後悔しました。

人は怖い・・・

すぐに手のひらを返し、理不尽に突き落とす。

 

それから僕は心が持たなくなり、部屋にこもるようになりました。

みんなに良かれと思い勧めていたが、全くの嘘。

相方に全てを話し、とりあえず法テラスと警察には行くこととを教えてももらい、なんとか片付けるようにしました。

 

 

法テラスでは、弁護士に紹介しましょうか?ということ。

依頼するお金もない状況でした。

警察でも消費者センターと同様、有名だったようで、代表の名前を言うだけで知られていました。

それから本当に3ヶ月後に支払われるのか不安で部屋にこもる生活になりました。

 

食事ものどが通らず、精神的にも参っていました。

話をした人達に対しての罪悪感…

これまで生きてきた中で最も最大のショックでした。

このことで人は怖い生き物であり、信じてはいけないという風に考えるようになりました。

 

ですが、相方だけは被害者でありながら味方でした。

先が分かっていたこともそうですが、僕を包んでくれました。

正直、ここまで自分のために協力してくれる人はいませんでした。

 

結果的に相方に助けてもらうこととなりますが、人間の冷たさと暖かさを同時に味わっているようで、人の本質をみたような気がしました。

 

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